6月に入り、ジメジメとした梅雨がやってこようとしていますが、各企業においても、4月入社の方に疲れも見え始め、もしかすると退職を考えるなど精神的に追いつめられ、夏の暑い盛りを前に人員配置や仕事の配分などを再考する時期になってきたのではないでしょうか。

近年、長引く不況のあおりを受け、正社員と非正社員の推移を見ると、正社員は減少傾向にある一方、非正社員は増加を続けており、2010年において、その割合は34.4%と過去最高の水準となっているようです。

このほど、厚生労働省の「多様な形態による正社員に関する研究会」が報告書をとりまとめ、公表されました。この報告書は、正社員数300人以上の企業を対象として実施し、正社員の中でも労働条件に違いのある雇用契約を締結している社員がいるかどうかのアンケート結果です。

「多様な形態による正社員」については企業の約5割が導入し、そのうち職種限定は約9割、勤務地限定は約4割、労働時間限定は約1〜2割となっているようです。この「多様な形態による正社員」の導入は、非正社員にとっては正社員転換の機会が拡大する可能性があり、正社員にとってもワーク・ライフ・バランス実現の1つの手段となり得るため、今後も注目されていくものと思われます。

目的は様々ですが、「人材確保・人材定着の必要性」、「ワーク・ライフ・バランス支援」が多くなっており、「賃金は通常の正社員の8〜9割程度」、「昇進・昇格には上限あり」、とする企業が多いようです。

この研究会では、正社員と同じ無期労働契約でありながら、職種・勤務地・労働時間などが限定的な正社員(多様な形態による正社員)の導入は、非正社員にとって正社員転換の機会を拡大する可能性があると指摘し、企業側のメリットとしては、人材の確保、多様な人材の活用、人材の定着、業務の効率化などを挙げ、従業員側のメリットとしては、雇用が安定すること、遠方への転勤の心配がないことなどを挙げています。

しかしながら、中小企業には馴染まないことは言うまでもないと思います。少ない人手で最大限の効果を出そうと思えば、常に情報連携が必要になりますし、効率化を図るために職種を超えたこともしなければなりません。ワーク・ライフ・バランスなど聞こえは良いですが、常に企業経営者は、働く社員が何を思い、何に長けているのかを把握して、人材を回すことを考えていくことが、この先も重要になるでしょう。


プロモーション事業部
長尾