日本年金機構の「ねんきんネット」に10月31日から「年金見込額試算サービス」が新機能として追加されました。現在の職業や収入(給与や賞与)の見込額を画面に入力すると、何歳から、どの程度の年金が受け取れるのかが分かるようです。

消えた(消された)年金記録問題を契機に、H21年度より「年金定期便」の発送がスタートし、個人の年金加入記録の確認が急がれていましたが、ここに来て自分の未来の年金受給額が試算できるとのことで、その進展ぶりに驚かされます。

ただ、年金そのものが、現役世代が支払った保険料をもとに受給できる相互扶助であることを考えると、このまま少子高齢化が進むと制度自体が成り立たなく惧れがあります。

日本は世界の中でも屈指の長寿大国です。例えば、1980年代では7〜8人で1人の高齢者を支えればよかったものが、2050年には2〜3人で1人の割合になると予想されています。

年金の財源不足による制度崩壊は以前より囁かれていましたが、ここに来て本格的に支給開始年齢の引き上げや支給額の逓減など議論され始めました。先日の厚生年金の支給開始年齢を68〜70歳に引き上げようとする年金改革議論が大きな波紋を呼んだのも記憶に新しいところです。

年金制度は人間の平均寿命が今よりも遥かに短く、そして現役世代の人口が右肩上がりに増えて行く時期に設計された制度ですが、今回この追加されたサービスは今後の展開をどのように予測して試算するのか、またそれにより得られた年金額が果たして受給開始年齢に達したときに本当に貰えるのか、貰えないのか、今その機能を追加することが現役世代にとってどのようなメリットがあるのか、未だ議論は絶えないところです。

プロモーション事業部 北村