厚生労働省がまとめた2010年度の労災補償状況によると、精神障害による労災認定が前年度から74人増の308人となり、過去最多となったと発表されました。

精神疾患というとまず頭に浮かぶのがうつ病ではないでしょうか。私傷病休職による傷病手当金の申請件数もうつ病によるものが多数を占めている状況です。ただ、うつ病といっても最近は様々な症状があるようです。

従来は几帳面で完璧主義、自己犠牲的な性格の人がなりやすいと言われており、休職中、治療中にも会社や周囲に迷惑をかけているという罪悪感から、さらに自己嫌悪に陥り、趣味や好きだった事にも関心がもてなくなるイメージでした。

しかし最近のうつ病は新型とか現代型うつ病といわれ、仕事中だけうつになり、会社の外では元気になるという特徴があるそうです(これはほとんどの人に当てはまるようにも思えますが・・・)。
この新型うつ病は数年前から急激に増加し、最近のうつ病と診断されるケースの半数近くが新型うつ病だともいわれています。特徴としては前述したとおり、仕事中はうつ状態になり、帰宅後や休日の自分の趣味や好きなことに対しては活発に活動する(休職して海外旅行などに行くケースもあるようです)。
また、従来とは異なり自分を責めるのではなく、会社や同僚・上司などに攻撃的な態度をとり、休職したとしても周囲にかける迷惑などをあまり感じない自己中心的というのが典型のようです。

本人は「会社が悪い」「上司が悪い」「環境が悪い」といったようなことを主張し、一見、周囲に問題があるようにも思えますが、実は本当の原因は本人の心構えにあるので本人の主張を一つ一つ解決しても改善しないことが多いようです。
こういった要因には幼少期からの生活環境が影響するといわれており、家庭が過干渉であったり、集団生活の経験が乏しく、幼い頃からストレスの少ない環境で生活してきたため、精神的に未熟なまま社会人となった人は、社会のストレスに弱く社会のルールでさえもストレスと感じてしまう傾向があるようです。

個人としてはこういった症状を病気と判断していいのかという点に疑問を抱きますが、
新型うつ病の症状も現在の社会の中で現れたものであり、前述したような生活環境とともに社会全体としての倫理観などが希薄になり社会全体が自己中心的になっているのではないかと感じます。組織の中で活動している以上、仲間や顧客等、当然に相手があるものです。必要なことは周囲を思いやれる社会や組織を作り上げることではないでしょうか。

マネジメント事業部
中丸