地震発生から1カ月が経とうとしていますが、連日報道されるニュースで、未だかつてないほどの大きな被害とその深刻さについて、全体像が徐々に明らかになってきています。また、原発施設から避難区域にある方たちは、今も尚、その地域の捜索・救援活動がままならず、二重の苦しみに耐えています。その辛く厳しい現実に本当に心が痛みます。

今回の地震について、我々の想定・想像を超えたという意味で、よく「想定外」という言葉を耳にします。とりわけ地震による原発施設の損壊、またその後の一連の国及び東京電力の対応など、必ずと言ってよいほどこの想定外という言葉が使われています。

かつて、あるIT関連企業の社長が使って一躍有名になった言葉、「想定内」。いくつかの予想される事態を全て自分の頭の中に描いていて、自分の行動に対する反応、さらにそれに対してとりうる対策などを、行動を起こす当初から予定しているということ。

この想定内の反語である「想定外」という言葉を、直接人命に関わる原発施設を建設・指揮した当事者が、ある意味で簡単に使ってしまうことに対して、危機管理そのものの存在を根底から崩してしまうほどの危うさを感じます。

危機管理において「想定外」という言葉は、タブーであって、何か起きた場合にどのような対処対策をとるのか事前にシミュレーションして備えておくことこそが、危機管理そのものだからです。その何が起きるかという範囲をどのように設定するか、ということが肝であって、予め想定の範囲内で起こる出来事は、本当の危機ではないからです。

今、その危機の真っ只中にある日本ですが、その復興に向けて自分自身ができること、また今後についてどのように備えるのか、我々一人一人が問われているかと思います。

プロモーション事業部
北村