政府は、新たな次世代育成支援のための包括的・一元的なシステムの構築について検討を行うため、2010年1月に「子ども・子育て新システム検討会議」を設置し、2011年3月の国会に法律案を提出、2013年の施行を目指しているそうです。
「子ども・子育て新システム」のポイントは、以下のとおりです。
●政府の推進体制・財源の一元化
●社会全体(国・地方・事業主・個人)による費用負担
●基礎自治体(市町村)の重視
●幼稚園・保育所の一本化
●多様な保育サービスの提供
●ワーク・ライフ・バランスの実現

長年、幼保一元化は永遠の課題と言われてきたそうで、その最大の理由は、幼稚園が文部科学省の所管、保育所が厚生労働省の所管と、その所管が二元化されている縦割り行政です。幼稚園は就学前の「教育施設」あるのに対し、保育所は保育に欠ける児童のための「福祉施設」と考えられています。
2010年6月に閣議決定された「新成長戦略」では、「すべての子どもたちに質の高い幼児教育と保育を保障することが「人づくり」の起点」で必要とされており、2013年度までに幼保一体化した「こども園(仮称)」を創設することになっています。すなわち保育所が前提としてきた「保育に欠ける児童」という要件の撤廃を意味しています。

実施体制の一元化を行えば、利用者が自ら選択する事業者と契約する利用者補助方式への転換、「こども園(仮称)」の価格制度を一本化することにより多様な事業主体の参入促進で子どもの事情に応じた幅広いサービス提供を行うことができるといいます。また、2017 年には待機児童が解消し、保護者の就労形態等によらず、すべての子どもに質のよい成育環境が整備されることが期待されるとしています。

幼保一元化について、どのようなメリット・デメリットが生じるか注目すべきところなのですが、利用者が自ら選択する事業者と契約する利用者補助方式への転換は、国が入退園の管理しないということになります。どうしてもデメリットが大きいような印象を受けてしまいます。例えば、利用者が事業者と直接へ契約を行うことにより、人気の施設やそうでない施設が出てきます。人気の施設やそうでない施設がでてくると、教育や価格が不平等が生じるのではないかという懸念です。また、利用者や地域の人との癒着なども考えられます。

義務教育までとはいわなくとも、就学前の教育・子育ては国や自治体が管理するからこそ、施設が運営され価格や教育が平等なのではないでしょうか。子どもの成長・発達は社会に大きな利益をもたらす、国の宝です。国の宝だからこそ国が守ってやらなければならないと思うのです。
 
「すべての子どもたちに質の高い幼児教育と保育を保障することが「人づくり」の起点で必要」とするならば、国や自治体が責任をもって管理していくべきではないでしょうか。
法案の提出が近づいてきていますが「子ども・子育て新システム」がより良いものになっていること期待をしたいですね。

プロモーション事業部
中村