みなさん最近、「イクメン」という言葉を耳にされることはないでしょうか。
この言葉は主に、育児休業を取得して子育てに専念している男性を指します。

2008年度の統計によりますと男性の育児休業取得率は1.23%と非常に低く、男性が育児に専念するということは、現状日本では一般的なものではありません。
私自身も男性が育児休業を取得するというイメージは正直考えにくいものでした。
統計データからも判るように、現在までの企業や従業員の認識も、同じなのではないかと思います。

このような中で2010年6月17日に厚生労働省が「イクメンプロジェクト」という活動を開始いたしました。
この活動のねらいは、日本が遅れている男性の育児参加を促進し、夫婦で協力して育児をする環境を作ることにより、出生率の向上と女性の就業率を向上させることだということです。
数値目標としては2017年に男性の育児休業取得率10%、女性の第1子出産前後の継続就業率55%(2005年現在38%)とすることが設定されております。

2010年6月30日からは育児・介護休業法が改正され、新たに「パパ・ママ育休プラス」制度が新設され、男性の育児休業取得が行いやすい制度が導入されました。
この2つの動きにより、制度面と認識面の両方から、男性の育児に関する状況を変えていこうとしているように見受けられます。

年功序列型賃金制度や終身雇用がなくなり、男女の賃金や昇進昇格に関する格差が是正されてきている現状では、「男性の方が勤務を継続すれば有利」とは言えませんので、夫婦共に育児の負担を分かち合うことにより、それぞれが継続的に勤務し、社会で活躍し得る環境を構築することは意味のあることだと考えます。

ただ、企業側、特に中小企業の経営者にとっては今まで以上に人材の確保と活用に頭を悩ませることとなることが考えられます。
育児休業中の従業員の欠員を埋める人材をどのように確保するのか、人件費が無限にあるわけもなく余剰人員を抱えるわけにも行きませんので、余剰人員を生まないようどのような雇用形態で欠員を補充し、育児休業者が復帰した後にはどのように活用するのか、又、欠員補充者や育児休業復帰者を早期に戦力とすべくどのような教育体制を作るのか等、様々な角度から検討していく必要に迫られることとなります。



広い意味ではこれも「仕事と家庭の両立」ということで、近年注目されているワークライフバランスにも繋がりますし、育児というキーワード1点のみを見るのではなく、社内の人材を最大限活用し、賃金原資を有効に配分していくためにはどのように社内の制度を構築し運用していくのか?会社と従業員がそれぞれ納得して協力していける形はどのようなものなのか?について、今後より検討していく必要がでてきていると思いますし、経験則のみでなくその時代の流れに合った形を常に模索し検討されることをお勧めしたいと思います。

プロモーション事業部
大西