ここ数年、企業から従業員の育児休業についての相談を受けることが多くなってきました。
女性の職場進出が謳われて久しいですが、出産、退職という考え方は日本においてはなかなか磐石であり、以前は従業員もその流れを暗黙の内に受け入れていたように思います。 

しかし、男女雇用機会均等法、育児休業法の改正、育児休業期間中の社会保険料免除、助成金の充実などにより育児休業が身近なものとして浸透してきた結果、会社側としてもごく自然な選択肢として受け入れ始めた結果なのでしょう。

平成21年度雇用均等基本調査によると、在職中に出産した従業員又はその配偶者が出産した従業員に占める育児休業取得者の割合は、平成20年度は女性が85.6%(平成17年度72.3%)、男性が1.72%(同0.50%)でした。
 平成8年度の調査結果では、女性49.1%、男性0.12%であり、これを見る限り女性労働者の休業取得率は飛躍的に向上してきたと言えるでしょう。

そうは言っても、従業員から休業の申出があっても「前例がないから。」「復帰してからさせる仕事がないから。」といった理由でほとんど強制に近い形で退職に追い込まれるケースもまだまだ多いようです。事業規模別に見ると、規模が大きくなるほど育児休業の取得率が向上しており、人材面で余裕のない中小企業においては、育児休業の取得が困難であることが明確に表れていますし、男性労働者の取得率は、上記のとおり今だ不十分な状況です。

少子高齢化という問題は日本の経済社会の発展を妨げ、年金、医療といった社会保障制度に深刻な影響を及ぼしています。子供を生み育てやすい環境づくりは我が国において緊急課題であり、そのためにはワークライフバランスを見据えた職場環境の構築が不可欠であると言えるでしょう。


マネジメント事業部
寺面