先月25日、東証1部上場の自動車部品メーカーが、次期社長を新聞広告で一般公募しています。条件は「30〜40代で英語が堪能な人」で、優れた経営手腕を持ち、英語を駆使して365日世界を駆け回れる人物だそうです。東証1部上場の企業が新聞広告で自社のトップを募集するのは極めて珍しいケースであり、今までは、他社からヘッドハンティングしたり、名のある経営者が経営の立て直しで、社長に就任する事はよくあるパターンではありますが、1部上場企業が社長を公募するとは聞いたことがありません。 
この企業は創業80年以上の老舗自動車部品メーカーで、国内大手自動車メーカーを主力取引先としていますが、一昨年秋のリーマン・ショック以降は外部環境の悪化を受けて、業績が低迷し、09年11月期は9億2700万円の赤字に陥ったようです。現社長曰く「今までは、国内メーカーに注文どおり納品していればよかったが、今後は、アメリカ、ドイツ、中国と全世界の自動車メーカーとの商談が必要になるので、世界中を駆け回れる若くて体力があり、英語で直接交渉できる経営能力を持った人材が必要。英語面を考えると、自社に適任はいない。」としています。
日本国内の経済が低迷している昨今、国内だけで商売していたのでは、今まで以上の利益を望める訳もなく、景気のいい国や企業を相手にしないと生き残っていけないという判断からの公募でありますが、グローバルな視点から日本や自社を見る眼、既成概念を打ち破り、柔軟な思考力を持つこと。目的達成の為に多様な手段を考え、選択し決断すること等、コンサルタントとして非常に参考にさせられた出来事でありました。


プロモーション事業部
小池