今月1日からついに「子ども手当」の支給が順次始まりました。
2010年度は中学生以下の子ども1人当たり月額1万3000円が支給され、給付対象は約1735万人、給付総額は年間約2兆2554億円にのぼります。

個人の消費が低迷している中で、小売業をはじめ関連業界ではその需要を取り込もうと躍起していますが、街の声を聞いてみると、子どもの将来に備えてすべて貯蓄に回すと考えている親が多いような気がしました。国は、子ども手当の支給について少子化対策はもちろんのこと、「内需拡大」にも繋がるとPRしてきましたが、今の状況から判断すると、景気の回復効果は限定的なものになるのではと思います。

ただ、企業は子ども手当が支給されたことによる特需に期待しています。

ある百貨店では、幼児教育へのニーズが高いとみて、「知育・教育玩具コーナー」を拡充させています。また、1万4000円分の商品券を子ども手当の支給額と同じ1万3000円で限定販売しているところもあります。教育産業では、塾の受講コースを増やしたり、入会金を免除にしたりしています。

逆に銀行などでは、将来の学費を考えて貯蓄に回す親をターゲットとして、口座獲得キャンペーンを展開し、新規に口座を開設した方に特典をつけているケースもあります。

子ども手当の経済効果がはっきりわかるまでにまだまだ時間がかかりますが、子ども手当で増える所得のうち、消費に回るのは2〜3割程度になり、実質国内総生産(GDP)の押し上げ効果は非常に低いという意見もでています。このようなことから、今後は、「現金給付」ではなく、「現物給付」での景気回復措置を推し進める動きもでてくるのではないでしょうか。

鳩山首相が辞任し、ますます先が見えなくなった日本の政治ですが、国としてやるべき政策にぶれが見えない限り、国民の信頼はなくならないはずです。信頼を築くには膨大な時間がかかりますが、信頼がなくなるのはあっと言う間です。そうならないように、一刻も早く国民の不安をなくすような一貫した政策を打ち出してもらいたいものです。

        

マネジメント事業部