3月23日に興味深い裁判の結果が出ましたのでご報告いたします。
■概要
 東京メトロ(地下鉄)の売店で働く契約社員ら4人が「同一労働同一賃金」を求め、売店を運営する東京メトロのグループ会社「メトロコマース」を相手に、正社員との本給や賞与、退職金の差額など、計約4560万円の損害賠償を求めていた。

■結果
 3月23日に裁判の判決が出され、原告の請求を棄却し、会社が勝訴。

 この裁判の争点となったのは原告4人と正社員が同じ仕事内容だったのかどうかというところでしたが、正社員は複数店舗の管理者という立場のエリアマネージャーについたり、配置転換・職種転換を受けたりする可能性があり、契約社員とは大きな違いがあるとして、賃金の格差は人事施策上の合理性を有すると判断しました。

 H25年の労働契約法改正により、業務内容が同じであるにも関わらず、期間の定めがあるのかどうかという理由のみで賃金や待遇の格差をすることを禁止しました。しかし実務上は契約社員と正社員との業務の差異を明確にできない場合やどこまでの格差が合理性を有するのか、どこからがないのかなど不明確な部分が多くあります。
 
 今回の判例は会社側の主張が認められたものなので不明確な部分の対策のヒントとなります。上記でお悩みの方はぜひこの判例を生かしていただければと思います。

平成29年3月31日

コンサルティング事業部
坂上