先日アメリカのオバマ大統領が広島を訪れ、スピーチを行いました。

このスピーチは「広島演説」と呼ばれ、日本を含め世界中で注目されることとなりました。広島・長崎の原爆投下への謝罪はなかったものの、歴代の大統領の中で初めて広島を訪れ、過去の歴史におけるアジア地域での戦争行為を再考し、核兵器廃絶に関して言及しました。

「恒久的な平和」という言葉があるように、世界が平和な状態を常に維持していくことが私たち人類にとって望ましいとされています。しかし残念ながら、現実社会はなかなかそうはならず、いまだに世界中のどこかの地域で紛争が絶えず起こっています。

広島や長崎の歴史を通して、後世の私たちは戦争の悲惨さ、一般市民が犠牲になる理不尽さを学ぶための教育を受けてきました。そのため多くの日本人は過去の戦争から悲惨な歴史を繰り返してはならないという意識を少なからず持っています。ただ通常の戦争は「相手国」の存在が必ずあり、「平和憲法」を持っている我が国においてもいつ何時攻撃されるかわかりません。グローバル社会と呼ばれて久しいですが、自国以外の存在がある限り、日本だけが平和を追求するというのは事実上不可能なのです。

「悪をなす人間の能力までは制限しようがないから、国や同盟の自衛手段の確保はどうしても必要だが、我が国をはじめ核保有国は恐怖のロジックを脱し、核のない世界の実現を目指す勇気を持たなければならないと思う」

オバマ大統領は演説の中でこう述べています。核の無い本当に平和な世界を目指すには「勇気」がいるのです。日本は非核三原則により、核兵器を保有しておりませんが、核保有国に対してわれわれも勇気をもって核廃絶を訴えることが、限りなく困難な平和への確実な一歩ではないでしょうか。


平成28年6月2日

コンサルティング事業部
岩田