中国が「世界の工場」と呼ばれた時代は完全に終わったと言われています。
というのも、今年発表された2015年の輸出総額は、6年ぶりに前年割れ。世界最大の貿易国の変調は、国際経済の不安要素になっています。

経済不調から負のスパイラルに陥っている中国。現在いたるところで、給与未払いや劣悪な労働環境に抗議する労働者のデモやストライキが頻発しています。中国は社会主義国であり、本来は労働者が主役。その労働者が虐げられていることは、資本主義国での問題以上に深刻な問題といえます。

そんな中国ですが、みなさんは中国の労働法をご存知でしょうか?

まず、労働時間について。
これは日本とほぼ同じ内容で、1日8時間、週平均44時間以内であり、休日は週1日以上。また、1年以上勤務した労働者には年次有給休暇を与えるとされています。

時間外労働・休日労働について。
日本では、時間外割増率は賃金の125%以上、休日割増率は賃金の135%以上ですが、中国では非常に高く設定されています。簡単にいうと、時間外が150%以上、休日労働が200%以上。中国の法定休日に労働した場合は、300%以上にもなります。

試用期間について。
日本では、試用期間を法律によらず、企業の就業規則に任意で規定することができますが、中国では「最長6ヶ月を超えてはならない」と具体的に規定されています。

ここに挙げたのは一例であり、確かに社会主義国ならではの特徴がありますが、基本的には日本の労働法と大きく変わりません。やはり注目すべきは割増率の高さですね。法定休日の割増率を見る限り、「休日は労働者を必ず休ませる」という意図が伝わってきます。ただ、それができずに休日労働させ、割増分のみならず、通常給与自体払えない企業が増えているのが現実です。今後、この法律も中国の経済成長に合わせて変えていく必要があるはずです。

現在、国際社会の行く末はアメリカではなく、中国が握っているといっても過言ではないはずです。労務問題が多発している中、その問題を早期解決できない以上、今後の安定成長は見込めません。まさに、中国に求められることは自浄能力を高めることではないでしょうか。

平成28年5月23日

マネジメント事業部