年間約10万人が介護離職をしている現状、皆さまの会社に危機感はありますか?年間10万人です!

 先月28日に政府が公表した内閣府の推計で、育児と介護に“同時に”直面している人が約25万人、その8割が30〜40代の働き盛りの世代だということがわかりました。育児や親の介護での離職が問題となる中、ダブルケアを担う人は今後も増えると予測されています。誰がいつ直面してもおかしくない、なのに危機感のある企業はまだまだ少ないのが現実です。特に企業の介護支援に関しては極めて遅れています。

 昨年の9月、安倍政権の新・三本の矢のひとつとして「介護離職ゼロ」が掲げられました。これを機に、介護離職や仕事と介護の両立にようやくスポットライトが当たり始めます。

 そして今年3月29日に28年度国家予算が成立、「介護離職ゼロ」に直結する緊急対策の実施が決定しました。同日、「雇用保険法等の一部を改正する法律」の成立で、育児に比べ遅れを取っていた介護の両立支援策がようやく育児のそれの水準に近づいてきたと言えます。
育児と介護という異なったものを一括りにした「育児・介護休業法」の中において目立たなかった介護の存在は、今や大きなものへと変わりつつあります。

 改正内容を見ると、どれもこれも仕事との両立に欠かせないものばかりです。今回の改正により、介護をする従業員にとっては、休業だけに留まらない柔軟な働き方の制度を様々に組み合わせることができるようになりました。環境整備の準備はできていますか?企業が「介護離職ゼロ」を実現する手助けとして本年度創設された助成金(介護支援取組助成金や復帰支援プランコース)も企業を後押ししてくれることでしょう。

 決して十分とは言えませんが、仕事と介護との両立支援のための法が整備され、一歩前進したことは間違いありません。改正法の施行日は来年1月です(※一部除く)。今回の法改正や新たな助成金の創設が多くの企業の関心を抱くきっかけとなってくれることを願います。企業の貴重な戦力を介護離職で失わないために。

平成28年5月9日

マネジメント事業部
寺西