人は誰でも「安全で快適な場所」があればそこに居続けたいと思います。たとえばそれは家の中であったり、車の中であったり、ホテルの中であったりするかもしれません。「自分の身に危険なこと、不安なことが起こらない」という安心感がそうさせる一因かもしれません。

上記でいう安全で快適な場所のことを最近では「コンフォートゾーン」という言い方をしたりします。直訳すれば「快適な場所・空間」ということですが、実は良い意味では使われていません。

プライベートでも、仕事でもそうですが、今までどおりのやり方しかしなくてよい場所にいると不安はないですが、それができない場所にいることは大きな不安を伴います。新しいことをやるには「どうしたらいいかわからない」、「何から手をつけていいのか検討もつかない」という不安との戦いでもあるのです。

自分ができないことに対してできないままに放っておくと、できないことに対する不安が解消されません。たとえば洋食しか料理できない人はハンバーグやカレーなどは何の抵抗もなく作れますが、肉じゃがや焼き魚などの和食は「やったことがないからできない」という不安を解消しない限り、ずっと作ることはできません。「洋食しか作らなくてよい」というコンフォートゾーンを抜け出し、未知の不安とともに実際の経験を積むことで初めて和食が作れるようになります。

コンフォートゾーンの外側にある不安や心配の度合が高いゾーンを「ラーニングゾーン」と言います。文字通り「学びの場所」です。何か新しい技術、方法を習得する場合はコンフォートゾーンから抜け出してその場所に飛び込み、不安や心配を乗り越えていかなければならないということです。

ただし不安でありすぎるのも委縮してしまって行動に移せなくなってしまいます。適度な安心、適度な不安というのが自分が成長する上でのベストな環境と言えます。

来月から新年度を迎える方が多いと思います。新入生や新社会人の方は新しい環境での不安や心配はつきものですが、初めは誰しもがそういった経験をします。過度に臆せずに新しいことにチャレンジすることで自分のできることはどんどん増え、可能性もどんどん広がります。ぜひめげずに頑張っていただきたいと思います。


平成28年3月18日

コンサルティング事業部
岩田