みなさんは学生時代、いつ頃に就職活動をスタートさせたか覚えていますか。

私は、大学3年生の10月から企業情報を収集し、2月頃から面接を受け始め、4月には内々定を受けていました。当時は、スマートフォンがない時代でしたので、企業のホームページを見るにしろ、新卒採用サイトに届く企業からの連絡を確認するにしろ、大学の就職課や自宅のパソコンを使用するしか方法はなく、今思い出してみると、情報面に関して何かと不自由な就職活動でした。

さて、その就職活動スケジュールですが、大学の学業に支障を来たすことを理由として昨年から始まった「8月採用選考」がたった1年で見直され、就職活動の長期化を防ぐため「6月採用選考」に変更されました。学生側からは「あの猛暑の中で活動しないのはいい」「疑心暗鬼の期間が短縮される」と歓迎の声が上がる一方で、大学側からは「試験と重なるのでやめてほしい」と不安な声が相次いで出ているようです。ある程度検証をした上での判断だと思いますが、関係各所から「また一からやり直しか」と嘆く声が聞こえてきそうです。

ただ、あくまでもこのスケジュールは経団連の指針で定められたもの。経団連の会員以外に拘束力がないため、外資系やIT企業などは昨年同様、従来通りのやり方で採用活動を進めていくことは間違いありません。結局、いくら指針を変更したとしても「青田買い」の傾向は止まらず、早々に内定を出す企業が増えていくのではないかと思います。また、学生側では、第一志望ではない企業で練習を行い、本命企業の踏み台にするという行動に拍車がかかるかもしれません。すべての企業に適用されるスケジュールがない限りはこの状況は変わらないでしょう。いっそのこと、中途半端な就職ルールを撤廃し、大学3年生であれば、いつからでも就職活動可能といった大雑把な体系にしたり、大学を3年で卒業できる制度を導入し、ビジネス思考の高い学生を増やしていったりすることも面白いかもしれませんね。

とにもかくにも、新卒一括採用制度が過渡期を迎える中、混乱のしわ寄せが学生や企業に向かうことをできる限り避けるために、官民学の連携をより一層強めて明確なルールを作ってもらいたいものです。



平成28年1月12日

マネジメント事業部