普段経営者の方々とお話しをしていると、従業員の方々の「帰属意識の無さ」を嘆かれるケースによく出遭います。

「従業員はただ時間から時間働いているだけだ」「会社がこんなに大変なのにあいつらは一向に業績に対して関心を持たない」等、表現は様々ですが、だいたい似たようなお悩みを抱えていらっしゃいます。

さて、終身雇用が死語になってもうどれだけ経つでしょうか。世間ではもはや当たり前の事実であっても、いざ自分の会社のこととなるとそれが上手く認識できていないことも影響しているようです。

つまり若い従業員を中心に「私の会社だ」という認識がどれだけあるのか(あるいはないのか)ということが問題であり、従業員にその認識がない場合に、冒頭でお話ししたようなお悩みにつながるのではないでしょうか。

ではどうすれば従業員ひとりひとりに「私の会社だ」と思ってもらえるのでしょうか。

もちろん魔法のような答えはどこにもありませんが、従業員の帰属意識が無いとおっしゃる経営者の方々には共通点があるように感じます。そこにヒントが隠れているのではないでしょうか。

共通点、それは従業員を「信頼していない」ということです。

信頼していないから大切な情報も開示しないし、信頼していないから依頼した仕事について後から小言を言ってしまう。

人は誰しも他人に認められたい欲求を持っています。
重要な仕事を最後まで任せてもらえるということは本人にとって(おそらく経営者の方々が想像する以上に)嬉しいことなのです。任せてもらえること。認められること。そういった細かな積み重ねによって次第に「自分はこの会社の大事なメンバーのひとりなんだ」という気持ちが生まれてくるはずです。

仕事が出来る人ほど、つい部下の仕事ぶりに「どうしてこうするんだ」「俺だったらこうするのに」と余計な口出しや手出しをしてしまうものです。

だけどこれからは、そんな気持ちをぐっとこらえて最後まで任せてみてください。
失敗と成功の繰り返しによって従業員ひとりひとりが成長していくさまを見届けられるはずです。

きっとその頃には、帰属意識の無さを嘆いたことを懐かしんでいると思いますよ。


平成27年12月3日

コンサルティング事業部
増尾