マイナンバー制度がついに始まるとあって、今年の年末はいつも以上に忙しくなりそうな気配です。そんな中、まもなく年末調整の時期がやってきます。パートで働く方々にとっては、いわゆる「103万円の壁」が気になり出す頃ですね。

 さて、その配偶者控除、現在、見直しが検討されています。最も有力なのは、夫婦を対象とした控除、通称「夫婦控除」の導入です。配偶者の収入に関わらず夫婦2人で受けられる控除の合計額を同じとするため、配偶者が使い残した基礎控除の額を納税者本人に移転させるための控除とする仕組みで、「移転的基礎控除」と言われます。
 労働力不足が深刻となる中、配偶者控除があるために働くことをセーブしている女性たちの社会進出を促進し、労働力の増加に繋げようというわけです。どのような働き方を選択しても中立性が保たれるような制度、共働きの子育て世帯を意識した改正になりそうです。

 「103万円の壁」ともう一つ、「130万円の壁」もありますね。社会保険の扶養のラインである130万円。扶養からはずれると社会保険料の負担が発生しますから家計には大きな出費となります。この 「130万円の壁」もやはり“女性の働き方に中立的な社会保障制度”の導入の流れの中で、収入要件は「106万円」に改正され、こちらは「短時間労働者に対する被用者保険の適用拡大」として平成28年10月施行が決定しています。当面は対象者が限定されますが、将来的にはやはり公平さ、中立性などの観点からも拡大される可能性があります。

 「夫婦控除」は早ければ2017年にも導入が検討されている新制度。働く女性を増やして共働きで子育てをする世帯を支援するには、税制の改正だけでなく、もっともっと根本的な改革が必要です。政府はもちろん、企業もその一翼を担っています。見直しの経緯や意味を理解した上で、今後予定されている法改正に対応したいものですね。

平成27年10月9日

マネジメント事業部
寺西