景気の二番底が見えない状況にあります。昨年の年末はリーマンショック後の急激な景気後退により、企業は派遣切りや契約社員の雇い止めを相次いで行いました。その結果、多くの労働者が職を失いあるいは寮の強制退去などで住むところも失い大変な年越しとなりました。あれから1年、経済状況はますます厳しくなっている中で何がどのように変化したのでしょうか。

今年の4月に失業率は5%の大台に乗り、7月には過去最高の5.7%を記録しました。政府による雇用を維持する為の助成金などの様々なサポートがあった上でこの数字ですから、現実はもっと深刻な状況なのかも知れません。また景気の先行きを示す重要な指標である消費者物価指数も10月には前年同月と比べ2.5%低下し過去最大の下落率となりました。高級惣菜を扱うデパ地下などの売上げは大幅に減少し、その一方でスーパーの200円台の激安弁当が話題となり、その影響を受けた外食チェーンによる苛烈な値下げ競争などある意味で出口の見えない非常に先行き不安な展開となっています。

モノが売れない→企業の収益が減少→労働者の賃金が減少→雇用調整→モノが売れないというスパイラルの中で、生き残りを掛けてモノやサービスの値下げ競争が苛烈さを増すデフレという要素が更に加わり、経済全体の活動が加速度的に収縮しています。かつてのバブル経済をピークとするその後の平成不況と言われたこの20年は、このデフレスパイラルの真っ只中にあったと言っても過言ではありません。この2,3年ようやく明るい兆しが見えてきた矢先の出来事だけに、今我々が置かれている状況がこのスパイラルのどこに位置しているのか、ほんの入口にさしかかったところなのか、あるいは出口の手前なのか、誰にも予測が出来ない状況となっています。

今年の流行語大賞を受賞した「政権交代」にもあるように、戦後の高度成長期に始まり、1億総中産階級化、バブル経済とその後の崩壊、長びくデフレスパイラルという一連の経済活動を与党として舵取りをしていた自民党から、新に民主党に政権が移りました。これは、アメリカで言う民主党と共和党との政権交替と違って、時代の価値観を根本から大きく転換するエポックメイキングな出来事であるかと思います。その一連の動きが事業仕訳けなどによる過去から慣習の刷新作業なのでしょう。

今私達が置かれている状況がこの長く続く厳しい時代の終わりの始まりであり、来年は今年よりも実りある良い年になることを切に願っています。


プロモーション事業部
北村