先日、JR西日本の安全研究所について書かれた記事を読んだ。
JR西日本安全研究所とは、平成17年4月25日に兵庫県尼崎市で起こった脱線事故という重大事故を二度と繰り返さない為に平成18年6月に設立された、機関である。

そこでの研究は鉄道に関するハード面だけではなく、「ヒューマンファクター(人的要因)」に主眼を置いたソフト面に関する研究もされていて、重大事故をあらゆる要因から防止するためにJR関係者だけでなく、外部有識者も招いて研究している。

そこで読んだ記事には、その取り組みの一環で「事例でわかるヒューマンファクター」という研究レポートがまとめられ、その内容が内外問わず非常に好評でJR西日本社内だけでなく社外へも配布しており、読まれた方もおられるかと思います。

この研究レポートの中で私が興味を持ったのは、業種を問わず、社員を雇用していると必ず直面するミス、「ヒューマンエラー」についてであり、
「人はミスする動物であり、そのミスが次への成功のきっかけとなるか致命傷となるかはミスをどう分析して次に活かすかにかかっている」と言えます。

先日大分県で起こった柳ヶ浦高校野球部のバス横転事故で1名の高校球児が亡くなった事故があり、運転していた副部長が過労により運転を誤ったというミスにより引き起こされた悲しい出来事でした。

26歳という若さで副部長である彼が一生背負っていく出来事が、ただ単なるミスという理由で片付けられるのではなく、彼が選手の練習をみて、その後移動のために自らバスで長距離運転を恒常的にしていたという事実を学校側がしっかりと認識し、クラブ活動のあり方・部活運営を再度見つめ直し、生徒への配慮だけでなく、指導する側の教職員への人事労務的配慮が必要だと思います。

このことはこの高校だけでなく、クラブ活動に関する様々な思惑が学校経営陣にはありますが、野球部を強くして甲子園に出ることが生徒集めの宣伝とする行為がどうこうではなく、その強化策の中で軽視されていた労務管理により、引き起こされた事故としてはあまりにも辛い出来事だと思います。

ヒューマンエラーは限りなくゼロに近づけることは出来ますが、ゼロには出来ません。

この現実を踏まえた上で、如何にして同じ過ちを起こさないように「組織・個人」ともにヒューマンエラーをゼロに近づけるのかを真剣に考えるかが大事です。

「労務管理は、配慮全て」と再認識した出来事でした。