外国人技術者向けに日本語教育を行っていて難しいと感じるのが、いかに受講者たちが相手に自分の考えを正しく「伝える」か、という方法論を構築することです。
現在の学力にあわせてどのような教材にすれば、より効率的に学習することができるのか、受講者の学習時間や個々人で異なる勉強意欲などを想定し、どうすればより自然に学習意欲が沸き自ら日本語を習熟することに取り組めるか。
人に自分の気持ちや意思、考えを誤解されないように、正確にしかも相手が努力せずとも100%伝わるか。そのために方法論を考える。これはどんな場面でも共通することなのかもしれません。
スーパーなどでお客がその時自社の商品を手にとって購入を決意してもらうまでには、マーケット調査から導き出した商品を開発する、CMを流す、魅力ある商品パッケージにする、目立つ場所に置いてもらう。その時の価格設定をどうするか、特典をつけるか、販路は正しいか。など商品開発から最終購入までのプロセスを構築していきます。
営業をするときは「当社」をまず知ってもらう。そのうえで他社と違う点を理解してもらい、本題の自社商品がどれだけ他社の商品とは違う機能があって優秀であるかを説明する。社内でも同様に起案した案件について上司や社長へ自分の考えを伝えるために、提案書や予算書などを作成し、見た側が悩まないで良いように、GOサインを出してもらうために「こうしてみよう」「ああしてみよう」と様々な方法について考えます。ビジネスにおけるどのような場面でもいかに相手に100%知ってもらうか、を念頭に行動しその方法論を時には頭から煙が出るほど考え尽くしていることが多いのではないでしょうか。
残念ながら「伝える」方法論の正解というものはやってみないとわからないのですが、伝えるために考える時間はいつでもあります。いろいろなところにアンテナをはりめぐらして、こうして日本語教育の課題を採点添削しているときもどうしたら100%伝えることができるのかだけを考えて、次の「伝える」方法を試していきたいと考えています。


ソリューション事業部
太田