2008年アパレル業界で大きな注目を集めた「H&M」の日本初出店もまだ記憶に新しい最中、今春東京・原宿の明治通り沿いにオープンしたLA発のアパレルメーカー「フォーエバー21」の開店初日を待つ長蛇の列が連日のニュース映像で大きな話題となりました。昨年のリーマンショック以降100年に一度と言われる世界的な不況が続く中、まるでそこだけ別世界のように、買い物を楽しむ多くの人々で賑わっていました。

「ユニクロ」が昨年度、創業以来過去最高の売上を記録したように、ユーザーのニーズを素早く商品に取り入れるいわゆる「ファストファッション」というビジネスモデルが今大きな注目を集めています。日々目まぐるしく変化するファッショントレンドを読み、いかに売れる商品をライバル企業に先駆けいち早く市場に投入できるか、そのスピードを競うまさに生き馬の目を抜くような熾烈な競争が日々繰り広げられています。

経済のグローバル化とともに、このような傾向はアパレル業界に留まらず様々な領域で見受けられ、それはまさに人材活用の分野でも例外ではありません。組織運営において「ダイバーシティ」いうテーマがありますが、個人や集団間に存在する様々な違い、すなわち多様性を競争優位の源泉として生かすためのマネージメントアプローチと定義されています。つまり、多様化された時代のニーズを読み解く柔軟な感性やサービスや商品の企画からゴーサインに至るまでのスピーディな意思決定機能など「ファストサービス」を企業間競争の原動力とする上で、必要不可欠な要素となっています。

「出る杭は打たれる」という諺にもあるように、日本では、飛び出た所やへこんだ所を切り取って全員同じ形にすれば、つまり画一的なタイルのように、どこにでもうまくあてはまると考えてきました。いわゆるジェネラリスト志向と言われるものです。
しかし、高度に複雑化した経済活動や情報技術の進歩と共に、何が正しい判断なのかその確固たる指標は極めて曖昧なものとなっています。昨日の成功は明日の失敗になりうると言っても過言ではありません。

これからの先行き不透明な時代を生き抜く上で、硬直した官僚的な組織ではなく、それぞれの労働者の個性や特徴を見極め、適材適所でその持てる能力をフルに発揮できる組織をいかに構築することが出来るか、今まさに人材活用の面で経営者の力量が問われているのではないでしょうか。

ソリューション事業部
北村