日増しに景況感が悪化する中、来春向け新卒採用が本格化しています。

大手就職情報サイトによる2010年卒業予定の学生を対象とした就職意識調査の結果が発表されました。昨年の新卒者への求人総数が過去最高を記録した「超売手市場」から一転「超氷河期」へとその振れ幅もさることながら、先行き不透明な昨今の厳しい経済状況が、学生の就職意識にダイレクトに反映しているようです。

昨年と比較して顕著に変化が現れたものとして、「就職活動に不安を感じる」がトップに、また就職先の条件として、「長期雇用が期待できること」「業績がいいこと」などの項目が大幅に伸長しています。連日報道される業績悪化や企業倒産、あるいは予期せぬ内定取消しといった先輩達の厳しい就職戦線を目の当たりにし、安定を求める中にも、企業規模や知名度といった「イメージ先行・大手志向」から、より内実を求める「実利志向」へと移って来ているようです。その裏付けとして、就職活動の際、「売上推移や財務状況など企業研究をしっかりするようになった」「直接人事担当者に会える説明会やイベント等に積極的に参加する」など、就職先をより厳しく見極めようとする傾向が強くなっています。

一方で、仕事に対する価値観も大きく変わってきています。「仕事を通じて自らも成長できる」「仕事もプライベートも充実させられる」「地域や社会に貢献できる」など、より多様多軸な働き方を求める傾向が強くなっています。
いわゆる成果主義・能力主義といった常に結果を求められる状況下において、外的な要因により、いともあっさりと失業しかねない不安定な雇用環境へのアンチテーゼのようにも見受けられます。

多くの企業がバブル崩壊後に一斉に新卒採用を手控えた結果、人員構成のいびつ化やミドル層の空洞化、2007年問題を機に技術の継承不足等、今企業内には多くの問題が山積しています。労働人口の絶対数は確実に減少していく中、これからの厳しい時代をどう切抜けていくのか、今まさにその命運を賭けた採用戦線が始まろうとしているわけです。同じ轍を踏むのか、あるいは5年後、10年後改めてその力量を問われ・再評価されるのか、極めて重要な時期にさしかかろうとしているのではないでしょうか。


プロモーション事業部
北村