H27年1月の厚生労働省の発表によると有効求人倍率は1.14倍でリーマンショック以前のピークであったH18年の1.06倍を超えた高い水準となりました。

 特に東京では1.67倍、愛知では1.55倍と非常に高い水準となりました。これが何を示すかというと多くの企業で人材の取り合いが始まっているということです。

 こういった状態での採用は難易度が高く、不況時には採用基準のハードルを高めていたのですが、人手が足りないためそのハードルを低くして、とにかく人手不足を解消しようという経営判断を行う企業が多いと感じます。

 そのような中で最近多くなっているご相談内容が採用した社員の勤務態度が悪いので解雇したい。あるいは、能力が低く解雇させたいのだがどうしたらいいのかというものです。

 皆様もご存じの通り日本の法律では解雇を行うことは非常に困難です。こういった相談をいただいた際は状況にもよりますが、大体の場合はすぐに解雇はできないという結論に至ります。

 そうならないために今人事採用担当に求められる能力があります。

 それは人間の「心理」を見抜く能力です。

 この能力の参考になるものが論語にあります。

 論語では人を選ぶときは親切であり人情に厚い人を選ぶよう書かれています。人間はいくら知恵があっても親切心が無ければ、その知恵は悪知恵となり、人を害してしまいます。 
  
 親切で人情に厚い人は目上の人を敬い、人に良く仕えます。こういった者を選べば、決して不始末を生じ、破たんを起こす心配は有りません。

 私が採用面接を行う際は論語を参考にし、人情に厚いかを観察し採用判断の基準の一つにしております。

 この根本である人間の「心理」を見抜くことができれば採用を間違えることは少なくなるでしょう。

 採用の難易度が高くなっている今だからこそ物事の原理原則に立ち返ってみてはいかがでしょうか。

平成27年5月15日

コンサルティング事業部
坂上