皆様ご存じのように2020年に「東京オリンピック」の開催が決定しています。オリンピックといえば予算規模、国威高揚、競技内容、個々の競技における注目選手などいろいろな側面で語られることが多い大会ですが、今回は「安全面」という点に注目してみたいと思います。

さかのぼれば2013年9月7日、ブエノスアイレスで開かれた「「第125次IOC総会」にて東京でのオリンピック開催が決定しました。他の候補都市で争っていたのがスペインの「マドリード」、トルコの「イスタンブール」です。最終候補に上っているだけあり、各都市「安全面」でもある一定の評価は勝ち取っていたかと思われます。たしかにこの時点で二都市に関して「治安がものすごく悪い」という印象はあまりありませんでした。

ところが昨今、連日ニュースを騒がしているグループの存在があります。過激派組織「イスラム国」の存在です。先日も日本人二人が人質に取られてそれぞれ殺される、という痛ましい事件が起きたばかりです。この組織の台頭により一気に世界情勢は不安定になりました。

イスラム国はイラクとシリアの国境付近を拠点に活動しているテロ組織です。お手元に地図がある方はトルコの位置を確認してみて下さい。上記の二国ともトルコの「隣国」であることがわかります。もしイスタンブールでオリンピックを開催する予定だったとすると、果たして当初の予定どおり観客は集まったでしょうか。

また、フランスの新聞社がイスラム教のタブーであるムハンマドのイラストを掲載し襲撃される事件もありました。お分かりだと思いますがマドリードのあるスペインはフランスの隣国です。さらには歴史的にイスラム文化が根強い国でもあります。安全面で「絶対大丈夫」と言い切れるでしょうか。

「じゃあ、東京で開催になって良かったね」という話で一件落着、と思いきやそう簡単にもいきません。たしかに東京は世界でも有数の安全な都市です。夜道に女性が外を出歩いて襲われるということは諸外国に比べれば少ないですし、発砲事件もほとんどありません。しかし、イスラム国による二回目の人質殺傷事件の後、動画の人物はこう言いました、「東京のための悪夢が始まった」と。この瞬間から東京もイスラム国のターゲットに「認定」されました。

「昔は良かったことが今はそうでなくなる」。逆も然りですが、世の移り変わりは本当に速くなっています。オリンピックの例でもそうですが、先の見通しが立たない雰囲気は日を追うごとに強まっています。そんな中で私たちが未来を明るく生きる術があるのかどうかわかりませんが、一つ言えるのは「今を生きることの重要性」がより大きくなったということではないでしょうか。見えない明日より、見える今。せめて悔いのないように毎日を生きていきたいものです。




平成27年3月13日

プロモーション事業部
岩田