「オーガニック」「有機食品」「無添加食品」こんな言葉の響きに、つい「お、なんだか身体に良さそうだな」と思わず反応してしまう方はいらっしゃいませんか?

世の中には本当に様々な種類の食品添加物があります。食品を腐りにくくさせたり、いつまでもきれいな色を維持できるようにしたりと、私たちの知らないところで、まるで魔法のような力を発揮しています。

さて話は変わって、スキャンダラスな話とそうでない話、みなさんはどちらに興味がありますか?「この食品が危ない!」だとか「◯◯は水と油と添加物だけでできている!」とか、そういった類の話題(つまり前者)は、とかく耳目を集めますよね。

そのようにして我々の豊かな食生活に大きく寄与しているはずの食品添加物たちも、極めて分かりやすい形で“スキャンダラス”に取り上げられ、「添加物=悪者」のレッテルをいとも簡単に貼られることになってしまうのです。

冒頭で申し上げた「オーガニック」「有機食品」「無添加食品」への反応というのは、添加物が悪であるという考え方がベースにあるが故だと考えます。

ところが手放しの「オーガニック至上主義」については一度立ち止まって考えたほうが良いかもしれません。もちろん余計な添加物を使用せず、出来るだけ環境を破壊しない製法で作られた有機食品というのもどこかにきちんとあるはずですが、残念ながら全ての生産者がそうだというわけではないというのが実情です。

例えばオーストリアのとある七面鳥牧場では、生まれてから死ぬまで一切戸外に出さず、窓のない空間で人口光をコントロールされながら産卵活動を調整され、あるいは抗生物質を投与して無理やり環境に慣らせ、胸肉が発達するように改良されている、そんな七面鳥を“放し飼い用のオーガニック七面鳥”として売り出しています。
また、野菜にしても私たちの周りでは「形が悪い」為に大量の有機野菜が破棄されている事実も忘れてはいけません。味が劣っているというわけではなく、単に運搬上の不都合や、消費者に好まれないかもしれないという理由で。

そのようにして、「オーガニック」というマジックワードが信奉されればされるほど、食の安全や最適配分が失われているという矛盾に、私たちは目を向ける必要があるでしょう。

私たち人間は、ともすれば簡潔で分かりやすいメッセージに流されてしまいがちになります(それがきれいな響きなら、尚更です)。

これはなにも有機食品だけに限った話ではなく、私たちが会社や事業を運営していくなかでも、シンプルに提示される「◯◯は■■だ」という判り易いメッセージの裏側に隠されているものの姿を見ようとしなければいけないし、ほんとうに「◯◯でなければ■■ではない」と言い切れるのかと疑ってかかる心構えも必要なのではないでしょうか。


平成27年1月26日

コンサルティング事業部
増尾