ドイツの優勝でワールドカップが終わりました。日本代表は残念な結果に終わりましたが、4年後のロシア大会に向けて頑張ってほしいです。

優勝したドイツはタレントが揃っていることが目立ちますが、私が興味を持ったのが「8年かけて選手を育成する」ことです。

この壮大なプロジェクト、目先のことにとらわれていては実行できません。短期的目標ではなく中・長期的目標を掲げ、しかも国を挙げての一大プロジェクト。結果がついてくるのも頷けます。

これは企業にも同様のことが言えると思います。新入社員を雇用したとして、採用後すぐに戦力となるか。多くの企業がNoと答えるのではないでしょうか。入社後3年間は育成であり、給与は先行投資だと言われる経営者もいます。要は4年後から成果を残してくれればいいという中・長期的な育成と言えます。この育成がしっかりしている企業ほど強いということも実証されています。

では多くの企業が育成に時間と手間をかけることができているか、決してそうであるとは言えないのも現状です。バブル崩壊、リーマンショック等々により企業の体力は低下しました。体力低下に伴い必要最小限の人材で業務を遂行せざるを得ない状況となり、人材育成が後手後手になった企業も少なくありません。必要最小限の人材で業務をまわすと、どうしても目先の業務=短期的目標の遂行に追われてしまいます。それほど業務経験がなくても役職者・管理職になってしまった(人数が少ないのでとりあえず役職者・管理職にしてしまおうという発想)、こういった企業ほど後々取り返しのつかない事態になりかねません。

話は逸れますが、アベノミクスの効果により給与水準は上がったと言われています。これにより採用コストも膨らんでいます。採用コストに耐えられなくなり人事倒産となってしまった企業もあります。

これらから言えることは、今の時代の採用はとても難しく、また、採用することがゴールではなくスタート地点なのだと理解すること。そして、採用した社員が○年後に夢を持ち輝いて仕事ができるように、業務のことも業務外のことも指導してあげること。今の管理職に求められていることは、部下に「夢や希望を持って仕事を頑張ってもらう」ように仕向けることではないかと思います。

サッカーと企業は違うかもしれません。それでも「人」の「育成」は同じではないでしょうか。ドイツ代表の育成の素晴らしさとともに日本代表の「負けたこと(失敗したこと)の検証」がなされないというのは、同じ失敗を繰り返すのでは…とも思ってしまいます。企業も同様で、失敗したことの検証そして改善を繰り返すことで人は育ちます。これも育成の一つです。育成とは何たるかを考えさせられたワールドカップでした。


平成26年7月16日

コンサルティング事業部
木村