2013年度の地域別最低賃金の引き上げ額と時期がすべての都道府県で確定しました。

地域別最低賃金(以下、最低賃金)の全国加重平均は、前年度比15円増の764円になり、10年度の17円増以来の大幅引き上げとなっています。都道府県別で最低賃金が最も高いのは東京の869円。最低は鳥取、熊本、沖縄など9県の664円。引き上げ幅が最も大きいのは愛知の22円で、すべての都道府県で11円以上の上げ幅となりました。

この最低賃金改定は使用者にとっては死活問題です。下がることはないので、改定というより上昇でしょうか。最低賃金は平成12年度からずっと上がり続けていますが、その一方、ほとんど毎年のように物価は下がっています。ですので、物価と支給額を連動させている年金の額は当然下がっています。

物価と支給額を連動させている年金と違い、最低賃金は最低賃金審議会という組織が、(1)労働者の生計費、(2)労働者の賃金、(3)通常の事業の賃金支払能力を総合的に勘案して定めるものとされています。ちなみに(3)の通常の事業の賃金支払能力とは、個々の企業の支払能力ではなく、雇用に影響を与えない、生産性を考慮した、といったマクロ的な意味のもの、という意味です。そんなことはどうでもいいのですが、(1)〜(3)を考慮した結果、この状況で毎年上がり続けること自体不思議でなりません。生活保護との乖離額の問題があるのも十分承知のうえですが・・・。

最低賃金改定(上昇)は、ほとんど反対されることのない政策です。しかも新たな財源も要さず企業の財布を利用することで行なえるのですからこれほどおいしい政策はありません。最低賃金の上昇が労動者の保護につながると言われていますが、最低賃金が上がることで企業は新規で労動者を雇うことを見送るケースが増え、結果として失業者を労働市場から締め出し、現在就労中の労動者の既得権益だけを保護することになっています。就労中の労働者の微々たる収入アップ(その微々たるを軽視するわけではないですが)と、失業中の人の収入確保。どちらに重きを置くべきかは一目瞭然だと思うのですが皆様はいかがお考えでしょうか。

プロモーション事業部
城戸