春は人の動きが活発になる季節です。
2月も下旬となり、大手企業各社が4月の組織改編や人事異動を発表し始めています。

中小企業では人のやりくりが大変ですが、頻繁にではなくとも年に1度ぐらいは適正な人の配置ができているか、適正な業務の振り分けができているかといった見直しを行っておきたいところです。

仕事に慣れた同じ人が同じ仕事をし続けることは確かに効率的です。
ただ、処理過程や仕組みを部外者は理解できず、○○のことはAさんに聞かないと誰も分からないといったことになりがちです。Aさんが退職ともなれば一大事です。
少人数で成果を出したい中小企業の経営者、人事担当の方にとっては、少ない人材をいかに活用するかということは常に頭を悩ませる問題でしょう。


「たすきがけ」という人事の手法をご存知かと思います。
一般的には合併などで発足した新企業で、合併前の2つの企業の出身者を社長・会長に交替で充てるようなことを「たすきがけ人事」と言いますが、もっと身近に活用する方法もあります。

経済産業省が発表している事例を1つご紹介いたしましょう。
●タスキがけ人事による効率的な管理体制(信用業:100人未満)
K社では、各役職に責任者と代行者を設置することとし、1人で複数の業務の責任者を兼務することの無いよう、タスキがけ人事としている。例えば、個人情報保護対策の体制づくりの場面を例にとると、個人情報管理において、A氏が責任者で、B氏が代行者である場合、情報セキュリティ管理では、B氏が責任者で、A氏を代行者としている。タスキがけ人事をすることで、少ない人数で複数の業務をこなしつつ、牽制できる体制としている。

1つの役職を2人で担当することで少人数でも相互牽制機能を発揮した事例です。
ここで出てくる「役職」を「業務」に置き換えればもっと多くの場面に応用が利きそうです。


他にも、「ネクスト・ミー」という言葉は一般的に次世代育成という意味で使われますが、中小企業においては、少し違った意味で、「ネクスト・ミー」を作っておくことが不可欠です。
自分の仕事の内容を把握している同僚、同じ役職者がいれば、急に休暇が必要になった時も、トラブルが発生した時も、チームで支えることができます。ブラックボックスもなくなります。
1人の力をチームワークによって何倍にも大きくすることは日本人の得意とするところですから、中小企業では不可能と思えることにも道が開けるかもしれません。


ちょっとしたことから強い組織作りに繫がります。そしてこの春、前進する力に繋げていきたいですね。

マネジメント事業部
寺西