東日本大震災から丸3ヶ月が経過し、東北各地で復興が加速していっています。仮設住宅の建設や被災した工場や家屋を修復するために、各企業においては復興需要で業種によってはかなり忙しくなってきており、全国から建設に携わる人達が東北へ仕事に行っているようです。

東電の原発被災によって、夏場の電力使用を抑えるための様々な節電対策が啓発されており、自動車産業では土日操業を行い平日の電力需要を分散化することで、電力需要のピークを抑えることをして、様々な取り組みが行われています。

節電対策の一つにサマータイム制度があり、大手企業では導入するところが出てきているようですが、ここにきて節電効果として十分なのかどうか疑問視をする声があがってきています。日本では国として戦後すぐに行われたこと以外には、サマータイム制度を導入することが検討されてはいるものの、国家として実施にはいたっていません。
理由の一つとしては、労働時間が減らなかったことにあります。労務の面から言えば、日本ではチームで仕事をすることが多く、職務分担が曖昧で、みんなで力を合わせて仕事をしようという風潮があり、よほどの用事が無く思い切らないと、なかなか帰りづらいということが挙げられると思います。
一方欧米でサマータイム制度が根付いているのは、各個人の職務分担が明確化されており、自己完結型の働き方をする習慣があるからで、労働時間が明確であるから始業時刻を1時間早くしても、早く帰ることができます。

欧米と日本では仕事の進め方に大きな違いがあり、チームとして仕事が終わらず、「もう帰るの?」なんて上司から声をかけられれば、部下は帰りづらく、忙しい最中、上司が残って仕事をしているのに、サマータイムだからといって、さっさと部下が帰る一般的な企業文化は日本にはまだ無いのでしょう。

どちらが良い悪いというわけではありませんが、このような企業文化がまだまだある日本で、サマータイム制度を導入すればどうなるのでしょうか。結果的には、暗くなるまで帰りづらく帰れないこととなり、節電効果としては結局のところ乏しくなってしまいます。本当に皆が一斉に帰ることができる仕組みづくりを第一に考えて行わなければ、意味の無いものとなります。

節電対策時に企業として労務リスクを減らすためには、変形労働時間性の徹底した活用と適正な運用が重要となります。手続きとして不備なく行われていたとしても、運用ができていなければ、先ほどのサマータイムの問題と同じで、意味のないものとなってしまいます。このような時ほど企業担当者は時勢にあった労務管理を行っていかなければならないでしょう。

厚生労働省から「節電対策に伴う変形労働時間制の変更・解約」について発表されていますので、企業規模、企業風土にあったものを自前で考えていくことが重要となります。

(厚生労働省HP)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r98520000014uzs-att/2r9852000001ecji.pdf




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長尾